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いろいろと備忘のための

ブラームス晩年のピアノ曲

Ballades Op.10 10 Intermezzi

Ballades Op.10 10 Intermezzi

週一くらいのペースで定期的に聴きたくなる、ブラームス後期ピアノ曲。メロディや和声は一見シンプル(ウディ・アレンが映画のなかで「ブラームスの音楽は、感傷的すぎる」といったことを言っていた)で、ベタな叙情性に成り下がってもおかしくなさそうなのに、そうならない&聞きあきないのは、なぜだろう。
その鍵は楽曲の形式、構成にあるのではないか、と今日聴いていてふと思った。ソナタ形式とか、所謂ドイツ的と言われる筋道の通った構成から外れているからでは。あと、主題が繰り返されるところでⅣ→Ⅴ→Ⅰといったいかにもな解決が避けられていることが多い(ような気がする)。それは、主題自体のシンプルさや、先に引用したウディ・アレンの劇中の発言にみられるような、ブラームスの「古典派の様式を重んじ、ベタで感傷的」というステレオタイプ(貶してるわけではないです)からは意外なように思った。
にしても、素人考えだから、結局のところはよく解らず、とにかく聴いて漠然と楽しむわけですが。私がピアノ弾いたり楽譜が読めれば、こういったことがもっと分かるだろうに。
●追記。特に好きなのは、《六つのピアノ小品》作品118第二曲「間奏曲」。グールドの演奏は、ちょいテンポ早め。hこれは本当に名曲で、私のクラシック名曲ベスト10に確実に入ります。超短いクラシック遍歴ですが。