archives of me.

いろいろと備忘のための

2014読書 2 クルーグマン『良い経済学、悪い経済学』

良い経済学 悪い経済学 (日経ビジネス人文庫)

良い経済学 悪い経済学 (日経ビジネス人文庫)


2014年の二冊目。今年の上半期はほとんど経済学、金融政策絡みの本ばっかり読んでました。逆に下半期はあまり読んでない。
昔は、世の中には日々無数の本が出版されてて、特にビジネス書や経済書なんかはブックオフとか言ってもすごい量があるから、それだけ世の中のあらゆることが本になっているような感覚があったけれど、いい大人になった今はあんまりそういう世界観は持たなくなりますよね。、、言ってることわかりますかね?

金融政策と一口に言っても確かに年間無数の本が出版されてて、いろんな本があるんやけど、その中には、著名なエコノミストがやっつけ仕事で執筆したものもあれば、論文のように練り上げられた本もある。俯瞰すると実は内容的には数種類に分類されてしまうことができるんやと思う。私は多読家ではないからわからないけど。
例えば金融政策であれば、リフレ派か、反リフレ派なのか。反リフレ派のなかには、経済学の範疇から批判するひと(ケインジアンだったりリバタリアンだったり)、経済学の外から独自路線で批判する人(藻谷浩介とか)、だいたいこの三種類で分類できるかと思う。

金融政策に関する本をある期間にまとめて数冊読んだことで、上記のようなことが理解できたし、おかげで同種の経済書については、読むべき本をしゅんべつできるようになった気がする。そのへんが、この上半期の読書を通じてわかったことですね。

クルーグマンといえば、量的緩和の理論的始祖であり、イケイケ押せ押せの金融緩和推進論者、っていうイメージで後に読んだクルーグマンのインタビューをまとめたPHP新書『そして日本経済が世界の希望になる』においても、ノリノリでアベノミクスに賛辞を送っています。
ここまで終始ポジティブな論調の経済書というのも珍しく、就活でモラトリアムな気分の学生とか、日本経済の閉塞感から夢が持てない思春期の中学生に読ませてやりたいくらいですね。(っていうか、自分が10代のころにこういう本を読んでいたらだいぶ考え方ちがったんじゃないかと思うw)

以上、本の内容とは一切関係ないことばかり夜中のハイテンションに任せて書いてしまいました。本書の内容にも触れておきましょう    本書は90年代にクルーグマンが雑誌などに残した論文やコラムをいくつかまとめたもので、基本的には、自由貿易論です。TPPなど貿易論を理解するには、リカード比較優位論という中学生でも学ぶ内容がやはり最も重要になります。あたりまえのことをバカになってちゃんと理解しようとすると、あたりまえのことの本当の大切さを理解できる。っていうのが自由貿易論なのかなと。そんな風に思う次第です笑