「家族の問題」。
●ザ・フー『トミー』の物語と、『海辺のカフカ』の物語。
●片や、洋楽にはまるきっかけ*1としての『トミー』。初めて聴いたのは中学生のとき。「ロック・オペラ」なるものを知ったとき、洋ポップスの懐の深さを思い知った気がした。
●村上春樹『海辺のカフカ』*2。こちらは、3年前初めて読んだ。当時、小説なんて全然読まないしセンター試験のせいでトラウマですらあったのだが、この作品をきっかけに、一気に村上春樹の(ほぼ)全作品を読み上げてしまった*3。その点で、「転機の一冊」とよんで差し支えないかと思う。
●そして、この二作は、ほぼ同じテーマを扱っているのだ。
●また、話は逸れるが、『カフカ』には、「世界はメタファーである」とかなんとかという科白が登場する。これって結局記号論とか構造主義が言っていることと同じなんじゃないか、と思う。
●お姉さんが欲しいならメタフォリカルな姉を、父親が欲しいならメタフォリカルな父を、母親が欲しいならメタフォリカルな母をつくればいい*4。日常的意識でこういうことを言うのはちょっとキモいですが。
(ただし、不思議なことに作品としてはどちらも大して好きな作品ではない笑。大して聴き直す/読み直すこともないし。)